――――イツ、あたし星になる。
 キサこと椎名 桐早(しいな きりさ)は幼馴染みである俺に変な宣言をした。 


 
キ サ




 俺、大原 逸毅(おおはら いつき)は机の上に散らばっている紙を眺めた。ちなみにここは俺のクラスだ。そして放課後の楽しみである部活動が顧問の先生の休みにより、久しぶりの休暇となる日に俺の幼馴染みによって呼び出しをくらってしまった。先に言っておくが、呼び出しというものは告白とかそんなやましいことではない。幼馴染はやはり幼馴染みなもので、恋というものに発展しにくい間柄といえよう。……別に俺がそのような間柄を望んでいるというわけではない。単に恋人とは違うということを伝えたかっただけだ。
 で、俺を呼び出した当の本人は散らばった紙の横でうつ伏せになって何かぶつぶつと呟いている。俺が来たことになど一向に気が付かない。頭をはたいてみるが、無駄だということもとっくに理解している。一回こういう窮地に陥るとなかなか戻って来ない体質なのだろう。はたして体質といっていいのやら言葉に詰まるが。
 とりあえずは紙を片付けるか、と思い幼馴染みの横を見ると、幼馴染みの小さな手が何かを掴んでいるのに気が付いた。
「おい、キサ。その手の中にあるやつは何だ?」
「んぅー?」
 寝惚け眼で見上げてきた幼馴染みに俺は今気づいた。こいつ、寝てたのか、と。てっきり何かの課題に追われて俺を呼んだのだとばかり思っていたのだが、寝ていたとなると事情が変わってくる。とりあえず課題を押し付けられることはないはずなので、安心した。
 さて、服の肩部分にみっともなくよだれをつけている当の幼馴染みは、まだぶつぶつと寝言を言いながらまた眠りの世界に入っていく。
「て、コラ。貸せ、その手の中にあるやつ」
 ビシ、ともう一度幼馴染みの頭をはたくと、「むみむみー」と気持ちよさそうに声を上げながら手を広げてくれた。幼馴染みが握っていたものはただのメモ帳で、走り書き並みに汚い字で『おじいさん、初孫、初郎』と書かれていた。…なにが書きたかったのか、俺にはさっぱりだ。
「お前は何が書きたかったんだ」
 決して大きな声で言ったつもりはないのだが、耳の傍で呟いた事が原因なのか「うるさいー」と半ば怒るような口調で、幼馴染みはやっと起きた。
「そのまーんまのこと、書いたつもりだけど?」
「……つまり、『おじいさん』に『初孫』が出来たということか?」
『初郎』の意味はさっぱりなのだが、そうでしか解釈できない。
 だが、ふと気づく。
「お前んち、おじいちゃんの初孫ってどういうことだ? 今のおじいちゃんと血が繋がっていないのか?」
「はぁ?」
 幼馴染みは眉をひそめて、思いっきり首をかしげる。今それをやりたいのは俺だっつの。
 一瞬の間があって、やっと俺の言いたいことに気づいた相手は納得したように、満足げに笑う。本格的に意識が戻ってきたらしく、俺をじっと見つめる。
「違う、違うよイツ」
 キサの口が丸く引き締まった。
 イツ。幼馴染みの口から出た俺の名前(というかあだ名)は、どこか英語じみていて、最後の母音は発音されずに小さいツを発しているような言い方だった。英語だと it。日本語に訳すと『それ』、と言われているような気分はするが、不思議と嫌ではなかった。多分、慣れだろうけれども。
「その『おじいさん』はあたしのおじいさんじゃなくて、近所の『おじいさん』のことだよ。ほら、あたしの家の前のシン爺さん」
「へぇ。で?」
 紙に置かれたままの自分の指を見て、それから欠伸をしている幼馴染みであるキサを見た。
「『初孫』が生まれるんだ、その『おじいさん』に」
「ちがいますー」
 また眉をひそめたキサは、ぷぅと口を膨らませる。子供じみているが、あえてそこは突っ込まないことにしている。……それよりも、この『初孫』はこういう意味で書かれたと思っていたのだが、違うのか?
「何がどう違うんだよ」
「違う違ういろいろと違うんですー!」
 俺は混乱した気持ちでそう聞いたのだが、キサは今度はブーと口を尖らせた。ますます子供じみている。……それも言わないけれど。
「『初孫』は、『はつまご』じゃなくて『ういまご』と言うの!」
 と、何故か突然キサは目を輝かせる。それに対して「ふーん……」と俺は素っ気なく応えた。いや、素っ気ないというより、呆れた。何が呆れたのかというと、些細なことにいちいち顔色を変える幼馴染みに呆れた。表情が多いことはいいことで、可笑しな百面相を見るのは楽しいのだが。
 微妙な声の調子に気づいたらしいキサが俺の手を掴んだ。むぅ、と下唇を突き出した表情だ。そして俺の手首を掴んだキサの手のひらは、今は夏の時期だというのにひんやりとして気持ち良い。
「イツ、『どっちでもいいだろ』って思ったでしょ」
「思ってないよ」
「嘘。イツは嘘つくときに顔が申し訳なさそうになるもん。嘘ついてるってバレバレ」
「……」
「それで、嘘だってこと、認めないの。イツっていっつもそんな感じ」
 けらけらとキサが笑うのを見て、俺は動けなかった。まさに、キサの言う事があたっているからである。恐るべし、幼馴染み。肯定はしたくない俺なのだが、だからといって否定できずに再び紙の上に眼を滑らせる。
「だいたい、『ういまご』っていうのかよ、これ」
「読むよー、ってイツ、知らなかったの」
 イツ、頭良いのに。幼馴染みの口から聞きなれた台詞が耳に入る。あぁ、そうだよ。自慢じゃないが、俺は頭が良いよ。だがな、こんな変な知識を入れ込むのはキサだけだろ。
 最近あまり勉強していないことを思い出して、そう心の中で言い訳をした。だが、後で否定する。あぁ、俺は駄目だ。何の罪もない幼馴染みに濡れ衣を着せようとしていた。……俺の事情だけの濡れ衣、だが。
 そんな俺の心情を知らずに、変わらずキサは笑う。
「『はつまご』って調べたら『ういまご』ってあったからさ、あたしそのときから『ういまご』って読んでやってんの。なんかさ、初々しいって思わない? こう、恋人になったばかりの二人って感じがしてさ。あ、イツ、『初孫を恋人にたとえるなよ』って思ったでしょー!」
「思ってないよ」
「うそうそうそー!」
「つか、どっちでもいいだろ」
「あっ、やっぱり思ってたじゃん! 『どっちでもいいだろ』ってさ! しかも一言一句間違えてないですよ、さすが未来の予言者!」
「自分のことを予言者と言うのはどうかと思うが」
 自分の言うことが当たって嬉しそうなキサにダメージを食らわせる。しかし、キサは怯まずに、「それにさ、」とむしろ気にしていないかのようにはしゃいだ。……俺の言った最後の一言は無視することに決めたようだ。いつものことだが。
「あたしは丹精込めて『ういまご』と読みながら『初孫』と書いたんだからさ、やっぱりイツもそう読むべきだと思うの」
「丹精込めてねぇ……? こんな汚い字に初々しい気持ちを込めたのか、お前は」
「うるっさーい! 字が汚いのはもともとでしょー!」
 おっと、切れた。
「って用はこれじゃないんだった。もうイツが話を逸らすから重要なことを忘れたじゃないのさ」
「はいはい、んで何の用な訳? 部活が休みてことを狙ってきた俺の幼馴染みさん」
「あ、やっぱりテニス部休みになったんだ。顧問が休みっぽかったからイツも部活休めるかなぁと思ってたんだ。呼んで正解だったね」
「んで?」
 キサの前の椅子を引っ張って、向かい合うように座る。キサはうん、と頷いた。
「シン爺さんの『ういまご』祝い言葉、イツも一緒に考えて」
「はぁ?」
「はぁ? じゃなくてさ、考えて欲しいんだけど。イツもシン爺さんの事知っているでしょーが」
「まぁ世話になったしな」
 本当に些細なことだが、小さいころはよくシン爺さんの所へ行って遊んだものだ。竹飛行機とか作ったり前庭にある池の中に足を突っ込んだり松の手入れ途中でまつぼっくりを拾ったり……大体はキサと一緒に遊んだ内容が多かったが、遊ぶ所は決まってシン爺さんの前庭だった。そしてシン爺さんは、体が弱いせいか一緒に遊ぶことはしてくれなかったが、優しい眼で見守ってくれた。
 うーん、と一応頭を捻ってみせる。
「おめでとう、とか」
「ありがち」
「今までありがとう」
「お別れみたいな感じ」
「小さいころ楽しかったよ」
「関係ないし」
「初孫がご出産されて喜ばしく」
「無感動」
「……お前何気に厳しいんだな」
「イツこそ、協力する気配ないし」
 舌打ちしてキサを見ると、キサは俺に対抗して「けっ」と唇の片端をあげた。はぁ、とため息をつくと今度はふぁ、と欠伸をする。何がしたいんだか、この幼馴染み。
「はぁあ〜、んじゃ聞くけどこの『初郎』って何」
「『はつろう』じゃなくて『ういろう』だよ。字、見て分かるでしょ。つまりあれだよ、あれ。『初孫』のお父さんで『おじいさん』の息子さん。あ、娘さんの旦那さんだったっけ」
「『ういろう』?」
 はて。聞いたことのあるような言葉だが、意味と漢字が結びつかない。おそらく、キサが間違えているのだろうと予測する。キサは生粋の理系人間で、英語はともかく、国語が大の苦手なはずだ。いつも任される課題も、殆どが現代文の内容だったことを思い出す。
「『初郎』ってお前、『新郎』の間違いじゃねぇ?」
「あ、…………まぁ、いいじゃん」
「で、『ういろう』は『外郎』だろ。漢字が似ているから、間違えても仕方がないとは思うが……新郎を食べ物にするのはよくないと思うぞ」
 実は外郎が好きだったりするのだが、唸っているキサをこれ以上機嫌を損ねてしまうと危険な事が起こりかねない。経験者は語る。
 実際に、キサは爆発しかけた。
「いいもんいいもんいいもーん! 何よ頭がちょっと良いからって図に乗っちゃってさぁー! 少しだけ漢字が出来るからってあたしを貶す必要があると思うー?!」
「いや、貶してなんかな」
「けっけっけっ! もうイツに頼んだあたしが馬鹿だったよ! 協力しないとわかってるのに手伝ってもらおうとしたあたしが阿呆だったよ! そうだよ、どうせあたしは馬鹿で阿呆でマヌケでブスだもーん!」
「お前いいすぎ。自虐して何が楽しい」
「あ、ほーら! 『自虐』って! 難しい言葉使ってあたしを混乱させるんだ! やーいやーい、あたしに意味なんか通じないんだもんねー、っと」
 あぁ、もうなんか疲れた。

 * * * * *

 壊れたキサを放っておいて(あのときのキサは一言も喋らず黙っておくのが一番の得策なのだ)、ようやく落ち着いた様子で祝詞を考えて早二時間。夏の終わりが近づいているとはいえ、日が暮れるのは遅い。だからといって油断してはならないので、キリのいいところで切り上げ、久しぶりに一緒に帰ろうとした。
 靴箱の前でキサがいきなりしゃがんで、呟いた。
「一緒にかえるの、久しぶりだね」
「そうだな」
「小学校、以来かも。中学校はあたし吹奏楽だったから、今よりも会うときなかったしね」
「そうだな」
「んでイツは変わらずテニス部。テニスって楽しい? あたし授業で空振りした記憶しかないんだけど」
「そうだな」
「そうだな、ってイツ空返事でしょ。だいたい見てもないくせにそうだなって決め付けるの止めてくれる?」
「お前、女子がテニスをしていたとき男子は隣でサッカーしていたんだぞ。故意ではないにしろ、ふと見たお前のプレーが面白くて笑った記憶が俺にはある」
「見んな!」
「だから故意ではないといってるだろうが」
「恋ではないー? 当たり前でしょ、イツがあたしに恋なんかしたら……おぉ、オゾマシイ! キモイキモイ気持ち悪い!」
 ……踏みつけていいっすか、キサさん。
「あぁ、そんな顔しないでイツ。分かっているよジョークだってことぐらい。あたしもジョークいったんだからさ、おあいこっしょ?」
 しゃがんで何をしているのかと思えば変な言葉をつらつらと並べる幼馴染みに蹴りを食らわせてやりたくなった。……しかし、ここは我慢だ、我慢。
 昔からの付き合いに『忍耐力』というものを必然的に手に入れた俺は自分にそう言い聞かせる。
「キサ」
 まだしゃがむ幼馴染みに声をかけた。
「お前、……何やってんの」
「蟻を見ている」
「楽しいか?」
「ぶっちゃけ楽しくはないけど、こうすれば世界は変わるかと思って」
 また変なことを言う。どうしたらそのような発想が出来るのかと、キサの頭の思考回路を疑う。いっぺん頭の中も覗いてみたい。きっと勉強などそっちのけで余計な知識ばかり入っているのだろう。雑学にも劣る、余計で変な知識。
「お前、『世界が変わる』んじゃなくて、『世界が変わって見える』んだろ」
「ざんね〜ん。あたくし、間違っておりませんよ?」
 下から見上げるキサの表情は…………偉そうだった。
「イツやみんなの世界なんて、あたし知らないもん。あたしだけの世界が変わるのなら、それは役得かと思って。つまりね、要はあたしだけの世界を変えてみようと今頭の中で革命が起こっているのだ!」
「意味不明。結論に比喩表現使うの止めてくれる?」
「で、その世界を変えるのにどうしていきなり蟻を見ているのかというとね」
 俺の言葉を無視した挙句、キサはいきなり靴箱から走り出していった。
「――バカッ!」
 俺もその後についていく。何故って? 何故ってそれは……――――。
「いったーーーい!」
「だからバカっていっただろーが! 段差ぐらい気づけアホッ!」
 いきなり走り出したキサは俺の予想通りに段差に躓いて転んだ。キサの行動基準なんてこんなもんだ。慣れたらキリがないほど災厄が襲い掛かる。本人に。周りはそれを迷惑とするだけだが。
「ほらよ、ウォッシュタオル。これで拭いて絆創膏貼れ」
「センキュ〜、イツ準備がいい〜」
「運動部でいろいろとあるからな……」
 本当は母親がこっそりと俺のかばんに入れたようだが、当の本人は今朝初めて気づいた。まぁ、まさかこんなところで活躍してくれるとは思わなかった。
 言葉を濁す俺に気づいて、キサは悟ったようだ。
「おばさんか」
「……そうだよ」
「相変わらずの心配性で。イツも遺伝で引き継いで大変っすね」
「その心配性の殆どがお前に消費されるのをこの無能な頭に叩き込んどけ」
「あ、そーだ話の途中だったね、あたし」
「て、聞けよお前」
 幼馴染みである俺を無視するとは、これはまた大変度胸のある娘さんだ。これもいつものことで、俺はいつものごとくため息をつく。幸せなんかもうとっくに切れてなくなってしまっているに違いないだろう。なぜならこれ以上の不幸は、おそらく訪れないだろうから。

「――――イツ、あたし星になる」
「……」
「星になって、星になって」
「は? 何、お前。星の生涯って最初はガスからだろ? お前ガスに生まれ変わりたいのか?」
「違うわ! 宇宙に行きたいの! ガスとか気持ち悪いもんじゃなくてさ」
「……宇宙飛行士か。無理無理無理、お前の頭で宇宙飛行士には到底ありえない」
「そんな否定されるとひどいんだけど、ってちっがーう!」
「空気か。人間の体内に入り込んだ二酸化炭素含みの殆ど窒素で出来ているという気体に紛れ込んで宇宙に行くという戦法か。だが宇宙には空気がない」
「空気じゃなくて人間のままでいい。って、あたしはガスにも宇宙飛行士にも空気にもなりたいんじゃなくって!」
 いきり立つキサは、顔を赤らめていた。
「いつか、宇宙旅行して、火星に行きたいんだ」
「宇宙飛行士じゃねぇか」
 しかも何故そこから星に結びつくのかが分からない。
「ちがうの。今みたいな知識の遅れた方法で宇宙に行くんじゃなくて、もっとしっかりとした宇宙の旅行よ。そして火星に行ってみたいの。……それで星になってしまえば火星に行くのは簡単そうじゃん。とにかく、穢れた地球から逃げたいんだ」
 胸の前で両手を組み合わせて、まるで神様に祈るように語るキサ。俺は何故か、その姿が気に入らなかった。
「無理だな。今の知識で宇宙に旅行できるとは到底思わないし、だいたいそれは俺たちの時代じゃないだろ。星になるなんて以ての外だ」
「……そうかも知れなけどぉ」
「そしてその知識が出来たとしてもそのときの地球は滅びているはずだ。人口増加、食料難、森林の破壊、オゾン層の破壊、温暖化、エネルギー渇枯……自分たちでそれを食い止めなければいけない時代に生まれた俺たちが、そう易々と違う惑星へ逃げれると思うのか? 地球を見捨てて? へぇ、それは卑怯なこった」
「……イツも卑怯だよ」
 肩眉を上げて、不愉快の意を表す。キサもそれに反応して、それでも反対した。
「その知識を活かそうとはしない? せっかくあたしと違って頭良いんだからさ、地球を守ってみようとは思わないわけ?」
「生憎」
「ならイツもあたしと同罪。故郷をなんとも思わない派」
 キサの台詞が、俺の心に深々と刻まれる。
 同罪。あぁ、なんて卑劣な言葉なんだろう。でも、それを不愉快だとは思わない。
 むしろ、それがふさわしいとも思える。キサの台詞はまさにその通りだった。
 だが、同罪だからといって全く同じというわけではない。
 キサのほうが、罪深い。

「あたし、本当にこの地球が大ッ嫌いなんだ。ここにあるもの全てが気に入らない」

 ほら、キサは、俺の事が嫌いだったんだ。


   Fin .


*あとがき*
 初孫を『ういまご』と読めることに感動してサラサラッと書いた短編。本当はクリスマスかお正月に記載させようとしたのですが、内容が夏であることに気づいて半端な日付である今日、記載してみました。
 で、これを書いているときちょっと地球についての不満をぶつけたかったのでキサに頼んでもらいました。かといって地球が嫌いというわけではありませんからね?!でも地球が滅びる前には死にたいなーとかどこか違う世界にいけないかなーとか思っちゃうわけですよ。それについては主人公たちと同じですね。もう地球は手遅れなんじゃないの、って思ってしまうんです。まぁこんな陰気な話はおいといて。
 しかし半端なシリアス。いや、コメディだけれども。最後になって変なオチで終わらせてしまってすみません…。
NOVEL   INDEX


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